郁文館夢学園は昨年創立130周年を迎えた伝統ある共学校で、10年程前に完成した新校舎は屋上から、地下3階、体育館、剣道場、柔道場までそなえており、学校案内だけでも吉林大付属中の生徒、先生方に大変喜んで頂けました。
全体セレモニーの後、6~7名の少人数グループに分かれて、それぞれ、手作りの「名刺」を交換し合い、日本側でグループ毎に何をするかをそれぞれ生徒が企画し、卓球、ディスカッション、オリジナルのゲーム等いろいろと工夫を凝らし、バディ制度を入れ、校舎案内もしました。
藤嶺藤沢中学・高等学校は創立100周年を5年前に迎えた伝統校で、一遍上人を開祖とする時宗の総本山、遊行寺が建てた男子校で、遊行寺の境内の奥に学校があります。茶道と剣道を必修としており、中国語も選択できます。吉林大付属中の生徒達は、茶道と剣道を体験し、また最後に、お寺で仏教と時宗についての講和セミナーを、学校の中国語講師の張先生の通訳で受けました。
因みにこの張先生は10数年前に、ご自身が高校生の時に、こうした短期の交流訪問でこの藤嶺藤沢校を訪れ、それがご縁で日本が好きになり、日本語学習を始められ、日本の大学院に留学されて現在、いくつかの学校で中国語を教えられています。「国際交流」に携わる私たちとしては、涙がでるほど嬉しい話です。
最後になりますが、こうした交流も、両校の校長先生はじめ、ご担当の先生方のご苦労があって実現したものです。実際、先生方にとっては、例えば、目前の大学受験等には直接結びつかない、余計な仕事かもしれません。わずか半日の交流で「語学力」が向上するわけでもありません。しかし、このわずか半日の交流が、日本・中国双方の生徒達にとって掛け替えのない体験になることもあります。もちろん、そうあるべく私たちも努力しているのですが。
この場をお借りして、あらためて心より両校に感謝の意を表明いたします。